オンライン診療の普及と吃音

コロナ禍をきっかけに、オンライン診療が一気に普及した。スマホやパソコンの画面越しに、医師の診察を受けられる。通院しなくても、薬を処方してもらえる。

吃音持ちとして、このオンライン診療の普及に、複雑な感情を抱いている。便利さと、新たな難しさ、両方を感じているからだ。

病院という場所自体への恐怖

病院は、吃音持ちにとって、決して楽な場所じゃない。

受付での症状説明、診察室での医師とのやり取り、薬局での質問への回答。すべてが、声を出して説明しなければいけない場面だ。緊張する病院という環境で、吃音が出やすくなることも多い。

体調が悪い上に、吃音への不安まで重なる。それが、病院に行くこと自体へのハードルを上げていた。

オンライン診療がもたらす安心感

オンライン診療は、自宅というリラックスできる環境で、診察を受けられる。

知らない人がたくさんいる待合室での緊張がない。自分のペースで症状を説明できる。事前にチャットやメールで症状を伝えておけるサービスもある。これは、吃音持ちにとって、確かな安心材料だ。

でも、画面越しの会話には別の難しさもある

一方で、オンライン診療には新しい難しさもある。

画面越しの会話は、対面よりも間の取り方が難しい。通信のタイムラグで、話すタイミングが掴みにくいことがある。吃音による詰まりが、通信環境の問題と混同されて、誤解を生むこともあるかもしれない。

事前のテキスト相談という選択肢

多くのオンライン診療サービスでは、事前にテキストで症状を伝える機能がある。

これは、吃音持ちにとって、非常にありがたい仕組みだ。声で説明する前に、テキストで整理した内容を伝えておける。医師がその情報を見たうえで診察してくれるなら、口頭での説明の負担が減る。

医療現場での吃音理解の必要性

オンラインであれ対面であれ、医療現場での吃音への理解は、まだ十分とは言えない。

症状をうまく説明できないことで、適切な診断が遅れるリスクもある。医師や医療スタッフが、吃音という特性を理解した上で、ゆっくりと話を聞いてくれる体制が必要だと感じている。

オンライン診療を、吃音持ちにとっての選択肢として活かす

オンライン診療の普及は、吃音持ちにとって、必ずしも完璧な解決策ではない。でも、選択肢が増えたことは、確実にプラスだと思っている。

対面が苦手な場合はオンラインを選ぶ。事前にテキストで症状を伝えられるサービスを活用する。そういった工夫をしながら、自分に合った医療との関わり方を見つけていきたい。

体調を整えることは、メンタルの安定にもつながり、結果として吃音とも上手に付き合うことにつながる。オンライン診療という選択肢を、上手に活用していきたいと思っている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました